■「地球と同質量の惑星、地球とは似ても似つかない世界」

 米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)のデービッド・キッピング(David Kipping)氏は、「地球と同質量の惑星、地球とは似ても似つかない世界」と題した発表で、同氏のチームが最近発見した「KOI-314C」と呼ばれる惑星について説明した。

 地球から約200光年──ケプラーの基準では目と鼻の先の距離──にあるこの惑星は、主星の周りを23日周期で公転している

 気温が約104度で、数百キロの厚みを持つ水素とヘリウムの大気で覆われているKOI-314Cは、ミニ太陽系に存在する3つの惑星の1つで、他の惑星と「互いに蹴飛ばし合い、頻繁に摂動を及ぼし合っている」とキッピング氏は記者団に説明した。

 KOI-314Cは地球に比較的近いので、NASAのハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)や2018年打ち上げ予定の後継機、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space TelescopeJWST)を使用した研究を重ねることで、この惑星の特性を解明するための手掛かりがさらに多く得られる可能性があると期待しているとキッピング氏は述べた。

 また、米シカゴ大学(University of Chicago)の研究者、ローラ・クライドバーグ(Laura Kreidberg)氏によると、さらなる研究に値するもう1つの有望な候補として挙げられるのが、約40光年の距離にあるスーパーアース型の太陽系外惑星「GJ 1214b」だという。この惑星も、雲に覆われていると考えられている。

 GJ 1214bの大気中には水蒸気やメタン、二酸化炭素は存在せず、この惑星の雲は硫化亜鉛と塩化カリウムで構成されている可能性があるとクライドバーグ氏は指摘している。

 今回の年次総会では、惑星70個の新たな確認、ドップラーシフトの追跡観測による惑星16個の質量決定、岩石惑星5個の新たな発見などが天文学者らにより発表された。(c)AFP/Kerry SHERIDAN