■地元のお店も変わる

 小売業界では、IBMが開発し、人気クイズテレビ番組「ジョパディ!(Jeopardy!)」で優勝した人工知能「ワトソン(Watson)」のような技術と拡張現実(AR)技術によって店舗の規模にかかわらずオンラインと現実世界の店頭が融合するようになるという。

 医療分野では患者の遺伝情報を活用してその人に最適な治療法を選択し、「がんを治療するのに患者の全身をじゅうたん爆撃するのではなく、健康な細胞には触らずにがん細胞への攻撃の精度を上げることができる」(マイヤーソン氏)という。

 インターネット上では、スマートマシン(自ら学習を重ねて自律的に行動する機械)が、不審なウェブサイトでの大量の買い物や詐欺メール、わなが仕掛けられたリンクなどの異常を検知してハッカーから人々を守るようになるとIBMは予測している。異常を止めるだけでなく、異常を起こしている人物を突き止めて当局への情報提供もできるようになるという。

 また都市部では、ソーシャルネットワーク、スマートフォン(多機能携帯電話)、センサー、機械学習(コンピューターなどの機械に自動的に学習させる研究分野)を公共サービスの改善に活用するようになるという。「技術に非常に明るく、技術をよく活用できる新しい世代のリーダーが登場しつつある」(同氏)

(c)AFP