■『童貞の父』も

 調査の結果、「処女懐胎」グループのうち3分の1に近い31%が「貞節の誓い」をたてていたことが分かった。貞節の誓いは、婚前性交渉に反対する保守派キリスト教団体が推奨することが多い。

 膣性交による妊娠を認めたグループで貞節の誓いをたてていた人は15%だった。また、自分は処女だと答えた女性の21%が貞節を誓っていた。「処女懐胎」グループが出産した時の平均年齢は19.3歳で、そうでないグループの21.7歳に比べ2歳以上若かった。

 論文の主執筆者、米ノースカロライナ大学チャペルヒル校(University of North Carolina at Chapel Hill)のエイミー・ヘリング(Amy Herring)教授(生物統計学)はAFPの電話取材に応じ、調査対象者に直接「あなたは処女懐胎しましたか?」と尋ねたのではなく、性や生殖についてのさまざまな質問からそのような結果が導かれたのだと述べた上で、今回の研究で性教育についての興味深い示唆が得られたとともに、性生活についての正確なデータを取るのがいかに難しいかが明らかになったと話した。

「簡単明瞭な質問だと私たちが思ったものでも、女性たちの中には意味を取り違えたり、間違った解釈をしたりして、誤った年を答えるなどした人がいた。また、何らかの理由で性交渉をしたことを認めたがらない人もいた。率直に答えてもらえるよう(ノートパソコンなどの)技術も使ったが、それでも非現実的な回答はあった」

「さらに数週間前、この現象が女性のみに限られるのかを調べたところ、『童貞の父』も数人見つかった。さらに理解に苦しむ発見だ」(c)AFP