【11月10日 AFP】13-14フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯(NHK Trophy 2013)は9日、男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、高橋大輔(Daisuke Takahashi)が合計268.31点で優勝した。

 五輪シーズンで出遅れた元世界王者の高橋はジャンプでのミスを振り切り、母国での大会で優勝を飾った。

 今季GPシリーズ開幕戦のスケート・アメリカ(Skate America 2013)で4位に沈んだ高橋は、冒頭の4回転ジャンプを成功させたが、次の4回転ジャンプは回転数が足りず、予定していたコンビネーションジャンプを諦めた。

 ビートルズ(The Beatles)の楽曲に乗せて演技した高橋は2つのトリプルアクセルと4つの3回転ジャンプを成功させ、着氷で1度だけリンクに手をついた。

 2010年バンクーバー冬季五輪で銅メダルの高橋はこの日の最高得点を記録し、2位の織田信成(Nobunari Oda)に2.3点差をつけた。

 この優勝で高橋は、GPシリーズ上位6選手が出場できる12月のGPファイナル出場権獲得に望みをつなげている。

「かなり緊張感がある中での試合で、気持ち的に弱気になってしまった部分もあった。スケート・アメリカから成長した演技だったと思う。少し自信になったかと思う」 

 2本目の4回転ジャンプに向けて「準備ができていなかった」という高橋は、スケート・アメリカのSPでも転倒するなど、最近は4回転で苦しんでいた。

「これからもこのペースで練習を続けていきたと思う」

 織田が合計253.16点で2位に、米国のジェレミー・アボット(Jeremy Abbott)が同237.41点で3位に入った。

 ショートプログラム(SP)で2位につけていたスペインのハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez)は、冒頭の4回転で回転数が不足すると、その後もミスを重ねてFSは8位、合計得点でも5位に終わった。

 無良崇人(Takahito Mura)は合計227.22点で6位だった。(c)AFP