【11月10日 AFP】13-14フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯(NHK Trophy 2013)は9日、女子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、浅田真央(Mao Asada)が合計207.59点で優勝した。

 世界選手権で2度の優勝を誇る浅田はGPシリーズ2連勝を飾り、ソチ冬季五輪に向けてライバルの金妍児(Yu-Na Kim、キム・ヨナ、韓国)に警告を発した。

 2010年バンクーバー冬季五輪で2位に終わった浅田は、FSと合計得点で自己最高得点を記録し、金妍児の持つ世界記録との差を縮めた。

 浅田は「バンクーバーの時と同じように、(金妍児と)一緒に大きな注目を集める舞台で滑ることができれば、大きな刺激になると思います」とコメントしている。

 ショートプログラム(SP)を終えて5.23点のリードを奪った浅田は、冒頭のトリプルアクセルが回転不足となり、3回転ルッツも踏み切りのエッジが逆になり点数を失った。

 しかし、セルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninov)の「ピアノ協奏曲第2番」に乗せて演技した浅田は4つの3回転ジャンプを成功させると、2度のスピンとステップで最高難度のレベル4を記録した。

 浅田は今年3月の世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2013)のFSで自身が記録した134.37点を上回る得点を残し、バンクーバー五輪で記録した205.50点の合計得点でも自己記録を更新した。

 今季GPシリーズ開幕戦のスケート・アメリカ(Skate America 2013)でもトリプルアクセルに失敗した浅田は「SPをしっかりブラッシュアップすることができましたが、FSはさらにレベルアップした滑りができると思います」

 女子では唯一、難度の高いトリプルアクセルを普段から大会用のプログラムに組み入れている浅田は、バンクーバーでの成功以降、トリプルアクセルで苦しんでいるが、今季は成功率が高まっている。

「トリプルアクセルを2回入れていきたいなと思いますし、技術の面では上を目指せると思います」

 浅田は、12月5日から8日にかけて福岡で行われるGPファイナルの出場権を手にしている。

 ロシアのエレーナ・ラディオノワ(Elena Radionova)が合計191.81点で2位に入り、鈴木明子(Akiko Suzuki)は同179.32点で3位となった。

 宮原知子(Satoko Miyahara)は170.21点で5位だった。(c)AFP/Shigemi Sato