【10月31日 AFP】われわれの太陽系から非常に遠くにある太陽系外惑星「ケプラー78b(Kepler-78b)」は、地球と大きさも質量も同程度であることが明らかになった。

「ケプラー78b」の表面温度は2000度を超え、その「灼熱」の環境で生物が生存する可能性はないが、質量や密度が地球と同程度であることを確認できたことは、地球と似た惑星の発見へ向けて良い前兆だと歓迎されている。

 英科学誌ネイチャー(Nature)に論文を発表した2つの研究チームは、それぞれ測定した「ケプラー78b」の質量を地球の1.69倍と1.86倍としている。また密度については 1立方センチ当たり5.3グラムと5.57グラムと計算しており、組成は岩石や鉄であることが推測されるという。

 これら質量、半径(大きさ)、密度などから「ケプラー78b」は、これまで確認されている中で最も地球に似た惑星といえる。

「ケプラー78b」は恒星の周囲を8.5時間で1周している。惑星の大きさの測定に比べ、組成を判別することはずっと難しいが、「ケプラー78b」の場合は主星との距離が近いため、惑星の質量を割り出す手掛かりとなる「ドップラー偏移」の観測が容易だった。

 米メリーランド大学(University of Maryland)天文学部のドレーク・デミング(Drake Deming)氏は「ケプラー78b」 について、とりわけ地球のように岩石と鉄からなる惑星の存在が示されたという点で、「太陽系外の生命を探す研究にとって、大きな飛躍を予感させる」と述べている。(c)AFP