【10月10日 AFP】恒星を周回することなく宇宙空間に孤独に浮かぶ「浮遊惑星」を発見したとする論文が、9日の英学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ(Astrophysical Journal Letters)」に発表された。

 見つかった巨大ガス惑星「PSO J318.5-22」は、地球からわずか80光年先に位置する太陽系外惑星で、質量は木星の6倍しかなく、これまで見つかった自由浮遊天体の中では最も小質量だという。1200万年前に形成され、同様の惑星の中では若い部類に入るとされる。

 研究チームを率いた米ハワイ大学マノア校(University of Hawaii at Manoa)天文学研究所(Institute for Astronomy)のマイケル・リュー(Michael Liu)氏は「このような姿をして宇宙空間を浮遊する天体は、これまでに観測されたことがない。恒星の周りに見られるような若い惑星の特徴を全て備えているが、孤立して宇宙を漂っている」と述べている。

 研究に参加した独マックス・プランク天文学研究所(Max Planck Institute for Astronomy)のニール・ディーコン(Niall Deacon)氏はこの惑星について「木星のような巨大ガス惑星が誕生した直後の内部の仕組みについて、素晴らしい知見を提供してくれるだろう」と述べている。(c)AFP