カタール王女、美術業界で最も影響力のある人物に 英美術誌
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【10月25日 AFP】英美術誌「アートレビュー(ArtReview)」は24日、美術業界で最も影響力のある人物100人を選ぶ「パワー100(Power 100)」の1位に、中東カタール首長の妹のマヤサ・ビント・ハマド・ビン・ハリファ・サーニ(Al-Mayassa bint Hamad bin Khalifa al-Thani)王女を選出した。
アートレビュー誌によると、マヤサ王女はカタールの博物館・美術館を管理運営するカタール・ミュージアムズ・オーソリティー(Qatar Museums Authority、QMA)のトップとして、年間約10億ドル(約970億円)を美術に費やしているという。これは米国にあるニューヨーク近代美術館(Museum of Modern Art)が前年度に美術作品に費やした金額の30倍にもなる。
昨年は11位だったマヤサ王女だが、「純粋な購買力」を評価されトップに上りつめた。
QMAは昨年、仏印象派の画家ポール・セザンヌ(Paul Cezanne)の傑作『カード遊びをする人々(The Card Players)』を2億5000万ドル(約240億円)で購入。世界で最も高額で売られた絵画となった。
人口200万人以下ながら富裕国のカタールは、中東における文化の拠点としての地位確立を目指しており、中東では最大規模となるイスラム芸術ミュージアム(Museum of Islamic Art)をはじめ数々の博物館や美術館がある。
一方、中国の体制批判で知られる艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)氏は9位だったが、芸術家としてはトップとなった。(c)AFP