【10月3日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は2日、米金融業界に対し、2014会計年度の暫定予算不成立で米政府機関の一部閉鎖をもたらした金融・政治危機の深まりを懸念すべきだと語った。

 オバマ大統領は、米金融業界のトップたちとホワイトハウス(White House)で会談した後、米市場が閉じた直後の米経済専門テレビCNBCのインタビューで、今回の危機は一連の政治騒動のひとつですぐに収まるのかとの問いに対し、「今回は状況が違う。(金融界は)懸念すべきだと思う」と述べた。

 また暫定予算不成立で米政府機関が一部閉鎖となったことについて、「憤慨」しているが、共和党が無条件で同予算案に賛成しなければ交渉に応じない、と述べた。

「こんなことはまったく不必要で、私は心から憤慨している」とオバマ大統領はCNBCのインタビューで語った。

 同大統領は、この危機はジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長(共和党)が、大統領が推進する医療保険改革法を骨抜きにする条項を外した同暫定予算案の採択を求めればすぐに解決できることだ、と指摘した。

 また、議会に対し、米国政府が債務の元利払いに充てる資金がなくなり債務不履行(デフォルト)に陥る今月半ばを前に、米国政府債務上限を引き上げる採決を行うよう求めた。「もしその採決が行われて政府機関が再開した際には、また議会の承認で支払いが滞りなく行われるならば、私は多くの問題について交渉の席につく用意がある」と述べた。(c)AFP