【10月1日 AFP】米上院は9月30日、下院が可決した暫定予算案を否決した。これにより、同国に大打撃をもたらしかねない政府主要機関閉鎖の恐れがいっそう強まっている。

 下院で多数を占める共和党の議員らは、政府機関運営のための予算の成立と引き替えに、上院で多数を占める民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が推進してきた医療保険改革法(通称「オバマケア」)の延期または予算打ち切りを狙っている。

 政府閉鎖が不可避となる10月1日午前0時(日本時間同日午後1時)までわずか8時間に迫った頃、上院は、下院から送られてきたオバマケアの施行延期を盛り込んだ暫定予算案を否決。譲歩への期待は打ち砕かれた。

 オバマ大統領はこれを受け記者会見し、共和党議員らについて、党内の「極右派」に迎合し、予算をめぐる上下両院の攻防で米国民を盾にしたとして非難した上で、政府機関閉鎖が現実のものとなれば、米国民にとって実質的かつ甚大な経済への影響が出ると警告。「時間はなくなりつつある」として、下院に対し「正しい選択をする」よう要請した。

 オバマ大統領は、予算凍結が現実のものとなれば、ただでさえ不安定な経済の回復基調に壊滅的な打撃を与え、数千人規模での失業も懸念されると警告してきた。政府閉鎖の事態に陥るのは17年ぶりとなり、数十万人の政府職員が一時帰休を余儀なくされる。

 暫定予算案の否決後、民主党のハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務は厳しい面持ちで「本件で妥協するつもりはない」と述べ、「オバマケアは変えない」とも強調した。(c)AFP