【9月10日 AFP】(一部更新)昨年12月にインドの首都ニューデリー(New Delhi)のバスの車内で女子学生(当時23)が6人の男に性的暴行を受け死亡した事件で、ニューデリーの地方裁判所は10日、残る被告4人全員に有罪判決を下した。

 裁判官は4人に対し、集団強姦(ごうかん)や殺人などで有罪を宣告した。量刑審理は11日朝に開始される。4人には死刑が科される可能性がある。

 ムケシュ・シン(Mukesh Singh)、アクシャイ・タクール(Akshay Thakur)、パワン・グプタ(Pawan Gupta)、ビナイ・シャルマ(Vinay Sharma)の4被告は全員、無罪を主張していた。

 傍聴していた被害者の両親は、判決が下ると泣き崩れ、4人の死刑を求め声を上げた。

 裁判所前で取材に応じたシン被告の弁護人を務めるV・K・アナンド(V.K. Anand)弁護士は「シン被告はバスを運転していただけで、車内で何が起きているか分からなかったと言っている」と述べ「即時控訴するだろう。ただし明日の量刑審理の結果をまず見る」と語った。タクール被告とシャルマ被告の弁護人を務めるA・P・シン(A.P. Singh)弁護士も、両被告は控訴するだろうと語った。

 同事件で訴追された6人のうち1人には、少年裁判ですでに矯正施設への収容3年が言い渡されている。またバス運転手で主犯格とされていたラム・シン(Ram Singh)被告は3月に拘置所内で首を吊って自殺した。

 事件は昨年12月16日の夜、映画を見に出かけた被害者の女子学生と交際相手の男性が帰宅するために乗り込んだ個人バスで、運転手を含む男たちに1時間近くにわたって暴行されたもの。女性は集団に強姦され、男性も大けがをし、一連の残虐行為の後に2人は意識をほぼ失った裸同然の状態でバスから突き落とされた。女性は後に搬送されたシンガポールの病院で同29日に死亡した。(c)AFP/Abhaya SRIVASTAVA/Annie BANERJI