【9月10日 AFP】ソマリア当局が8日、100万人の子どもを学校に通わせることを目的にしたキャンペーンを開始した。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が発表した。

Go 2 School(学校へ行こう)」運動はソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)や、北部ソマリランド(Somaliland)の中心都市ハルゲイサ(Hargeisa)、同じく北部で氏族の一部が自治を宣言しているプントランド(Puntland)の中心都市ガローウェ(Garowe)などで一斉に開始された。

 キャンペーンは3年間を予定しており、「現在教育制度から離脱している若者の4分の1に教育の機会を提供することを目指している」とユニセフは述べている。3年間の総費用は推計1億1700万ドル(約116億円)。学校の改修と新設、教員の雇用と訓練、高学年向けの技術訓練と職業訓練、遊牧民向けの特別なプログラムなどを行う予定だ。

 およそ20年におよぶ内戦が続いたソマリアの就学率は世界で最低レベルにあり、その割合は10人4人。多くの子どもが、初等教育を始めるのに推奨されている6歳からだいぶ遅れて同教育を開始し、学校に入っても途中でやめてしまうという。

 ユニセフ・ソマリア事務所代表のシカンダー・カーン(Sikander Khan)氏は「Go 2 Schoolはとても野心的だが不可欠で達成可能な取り組みだ。教育はソマリアの未来の鍵をにぎっている。われわれはすでに少なくとも2世代を失っている。教育を受けた若者は、ソマリアの平和と安定を維持する上で最も貢献するものの1つだ」と語った。(c)AFP