【8月19日 AFP】エジプト・カイロ(Cairo)で18日、治安当局に逮捕されたイスラム組織のメンバー612人が、アブザーバル(Abu Zaabal)刑務所に移送途中に逃走を図り、うち36人が死亡した。内務省は、移送中の拘束者たちは当局者1人を人質に取った後、逃走を止めるために使用された催涙ガスによる窒息と押し合いの圧迫で死亡したと発表した。

 一方、大統領職を解任されたムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領を支持するイスラム系団体から成る「反クーデター同盟(Anti-Coup Alliance)」は英文で声明を発表し、拘束されたイスラム組織メンバー52人が乗っていた車両の窓から実弾と催涙ガスがうち込まれ殺害されたとの情報もあると述べた。

 モルシ前大統領支持者の座り込み強制排除以降の5日間で、暴力による死者の数は約800人となった。

 アブデルファタフ・サイード・シシ(Abdel Fattah Said al-Sisi)第1副首相兼国防相は18日、軍と警察の幹部らを前に行った強制排除開始後初となる公の場での発言で、治安部隊はデモ参加者たちのさらなる暴力に直面する恐れがあると警告していた。(c)AFP/Samer al-Atrush