【7月1日 AFP】南アフリカの首都プレトリア(Pretoria)の病院に入院中のネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領と、すでに他界している同氏の子ども3人の埋葬場所をめぐり、親族間での確執が激しさを増している。

 元大統領の孫のマンドラ・マンデラ(Mandla Mandela)氏は6月30日、元大統領の子ども3人の遺体をクヌの村に戻すことを要求し、親族16人が起こした訴訟により「遺憾ながらも仕方なく、裁判所に出向いて対応しなければいけなくなった」と語った。

 3人の遺体は現在、クヌから約30キロメートル南にあるムベゾ(Mvezo)に埋葬されている。孫のマンドラ氏は2011年、親族の同意なしに3人の遺体をこの場所に移したとされている。

 入院から約3週間が経過し、依然として危篤状態が続いているマンデラ元大統領。(死亡後は)クヌに埋葬してほしいとの意向を表明していた。元大統領の娘らは、きょうだい3人の遺体を一緒に埋葬できるように、クヌに戻したいと考えている。

 親族のナピリシ・マンデラ(Napilisi Mandela)氏は30日、この法廷闘争に心を痛めていることを明らかにした。「私たちは、争い合っているとみられるべきではない。彼らは同じ血を持つ子どもたちであり、常識に従って行動してほしいと願っている」

(c)AFP/Sibongile KHUMALO