【3月25日 AFP】英ロンドン(London)郊外のアスコット(Ascot)の自宅で23日に死体で見つかった亡命中のロシア人富豪ボリス・ベレゾフスキー(Boris Berezovsky)氏(67)の「謎の死」について、イギリス警察当局は24日、自宅から不審な化学物質や放射性物質は検出されなかったと発表した。

 予防措置として同氏の自宅を調べていた警察の「化学・生物・放射性物質・核兵器(CBRN)」対策の専門家らは、「懸念すべき物質は何も出なかった。これで通常の捜索ができる」とした。ただし死因はいまだ「不明」だという。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と対立していたベレゾフスキー氏は2000年に英国に亡命した。彼の友人であり、同じくロシア政府に批判的な立場を取っていたアレクサンドル・リトビネンコ(Alexander Litvinenko)氏は2006年にロンドンで放射性物質を使って毒殺された。リトビネンコ氏の妻は、夫はロシア政府に暗殺されたと主張している。 (c)AFP/Guy JACKSON