【12月10日 MODE PRESS】20世紀のファッションを語る上で、避けて通ることができない伝説の人物こそが、ダイアナ・ヴリーランド(Diana Vreeland)だ。20世紀のファッション界に君臨した一人の人物、その伝説の生涯と想像の秘密に迫るドキュメンタリー映画『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』が12月22日から全国順次ロードショーを開始する。

 世界で最も古い歴史を持つファッション誌「ハーパース・バザー(Harper's BAZAAR)」で1940年代、50年代にカリスマ・エディターとして25年間に亘って活躍し同誌の黄金期を築き上げた ダイアナは、1962年にはライバル誌である「ヴォーグ(VOGUE)」に移籍し編集長として輝く才能を次々と世に送り出した。70歳で世界最大規模を誇るメトロポリタン美術館衣装研究所の顧問に就任、常識を越えた衝撃的な衣装展を数多く成功させる。

 本作では、ファッション界の女帝の華やかな経歴と、その裏に隠された意外な一面、その生涯と、輝かしい業績を支えた彼女の豊かな想像力と厳しい審美眼の秘密に迫る。監督を務めたのは、ダイアナの孫と結婚したリサ・インモルディーノ・ヴリーランド(Lisa Immordino Vreeland)。ダイアナ本人が“地獄の庭”と呼ぶ真っ赤なリビングルームで自伝出版のために受けたインタビューをもとに、ヴリーランド家に伝わるプライベートな資料、貴重なアーカイブ映像、著名な写真家による素晴らしい写真の数々、今なお斬新な雑誌のページ を丹念に整理し、多彩かつゴージャスなセレブリティや関係者、そして親族へのインタビューを交えて、ダイアナを重層的に、親密に描いたドキュメンタリーを完成させた。

 全力でファッションと向き合い、そして戦った、エネルギッシュかつダイナミックな一人の女性を時に繊細に、そしてたっぷりのユーモアと独特の美的感覚を見事に描ききった本作は、ファッションを愛するすべてのひとに、衝撃と感動、さらには明日への活力さえも与えてくれるだろう。

 映画『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』、12月22日全国順次ロードショー。(c)MODE PRESS