【12月2日 AFP】メキシコで1日、制度的革命党(Institutional Revolutionary PartyPRI)のエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)新大統領(46)が就任した。就任後ペニャニエト氏は、貧困対策と治安回復に取り組む決意を明言した。

 71年間政権を独占していたPRIは2000年の選挙で敗退し、今回12年ぶりに政権復帰を果たした。これに反対する勢力が就任式の最中、議会の内外で抗議活動を行い、騒然となる場面もあった。

 ペニャニエト氏はフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)前大統領から、中南米で第2の経済力を持つメキシコを引き継いだ。しかし国内では麻薬組織掃討のあおりで過去6年間に6万人超が死亡し、治安が悪化している。

 ペニャニエト氏は成長促進と貧困飢餓対策に加え、人口1億1000万人余りのメキシコ各地を恐怖に陥れた銃撃戦や斬首、誘拐などの犯罪撲滅を柱とする13項目の計画を発表。「わたしの政権の最初の仕事は治安回復だ」と述べ、包括的犯罪対策や刑法改正、懸案となっている犯罪被害者保護法案の成立を提案した。(c)AFP/Laurent Thomet