【11月24日 AFP】英国の政府通信本部(Government Communications HeadquartersGCHQ)は23日、イングランド南東部サリー(Surrey)州の民家で発見されたハトの死骸の脚に付けられていた暗号メッセージについて、判読は不可能との見解を明らかにした。

 暗号メッセージは第2次世界大戦中のものとみられ、5文字を1つのまとまりとした27の文字列が手書きで記載されている。「伝書鳩サービス」のヘッダーが入った小さな紙切れには、差出人が「Sjt W Stot」、受取人が「X02」と書かれており、ハトの脚に取り付けられた、小さな赤い容器に入っていたという。

 この暗号メッセージは、改修工事が行われていた民家で見つかった。民家の住民は今月初め、この紙をGCHQに提出。その後、専門家が解読にあたっていたが、「日付も入っておらず、コード一覧表なしでの解読は不可能」との結論に至ったようだ。

 GCHQの報道官は、「勇気ある伝書鳩が持ち帰った暗号を解読できないのは非常に残念だ。しかしそれは、厳しい圧力の下で働きながら、当時も今も解読できない暗号を作成した当時の暗号作成者の技能に対する賛辞といえる」と話した。

 英国は第2次世界大戦中、約25万羽のハトを軍の使者として使っていた。(c)AFP