【10月26日 AFP】アイルランドの9才の少年が、8年前にカナダから海に流された手紙が入りのボトルを発見した。言語の壁を乗り越え、その手紙の送り主が明らかになった。

 アイルランド南東部沿岸、パッセージ・イースト(Passage East)の小さな漁村に住むオシン・ミレア(Oisin Millea)君は、数日間続いた高潮と強風が収まった今月18日、自宅近くの浜辺で友達と遊んでいたときに2リットルサイズの緑色のペットボトルを見つけた。その中には、2004年6月4日付の手紙が、元のきれいな状態のままで入っていた。

 浜辺には、他にも色々な物が打ち上げられており、オシン君は初め、ボトルの中に入っていた紙は、そのボトルのラベルだと思ったという。中に入っている紙は外に出ないように、髪を結わえるゴムでボトルにつなぎとめられていた。 「手紙は全部フランス語で書かれていたから、何が書いてあるか全然、分かりませんでした」とオシン君。日付とメールのアドレスが書いてあったため、急いで家に帰り、母親の助けを得てインターネットで英訳した。

 カナダ・モントリオール(Montreal)在住のシャルレーン・ダルペ(Charlene Dalpe)さんとクローディア・ガノー(Claudia Garneau)さんがこの手紙を書いたのは2004年、ケベック(Quebec)州のガスペ(Gaspe)半島にあるグランドバレ(Grande-Vallee)に旅行に来ていたときで、当時2人は12歳だった。

 そして8年後、ボトルは大西洋を渡り、アイルランドのシュア川河口(Suir Estuary)を通って、浜辺で友だちと遊んでいたオシン君に発見された。

 手紙の主である少女たちは名字を書いておらず、記されていたメールのアドレスはもう使われていなかった。しかしその後、大西洋を挟んだ双方で新聞やテレビ、ソーシャルメディアが一斉にこの少女たちを探し始めた。そして23日、モントリオールに暮らす20歳になっていた2人の女性を見つけ出したという。

 インターネット電話のスカイプ(Skype)を通じてシャルレーンさんとクローディアさんと会話したオシン君は、8年前のボトルと手紙を2人に見せた。(c)AFP