【10月23日 AFP】フィンランド南西部トゥルク(Turku)で22日、遊説中のユルキ・カタイネン(Jyrki Katainen)首相(41)にナイフを持った男が近づき、護衛に取り押さえられる事件があった。首相にけがはなかった。首相官邸が同日発表した。

 警察は、20代後半の男が午後4時40分(日本時間同日午後10時40分)、選挙集会で騒ぎを起こしたと発表。警察によると「男は攻撃的な振る舞いはしなかった」という。

 フィンランドの日刊紙Hufvudstadsbladetによると、だらしない感じの若い男が、自分は困った境遇にあるから助けが必要なんだと話しながら、握手を交わそうと首相に近づいた。同紙は、事件を目撃したカメラマンの話として「男はそこでひざまづいて、ナイフを取り出し、殺すというようなことを口にした」と報じた。

 政府報道官はAFPに「首相は無事だ。23日も予定どおり公務を続ける」と述べ、首相はトゥルクを離れたと加えた。

 フィンランドでは28日に地方選が行われる。カタイネン首相は事件直前、ディーゼル燃料への課税や高齢者が支払うべき税金について演説していた。(c)AFP