【7月25日 AFP】75年前、世界一周飛行中に太平洋上で消息を絶った米国の女性飛行士アメリア・イアハート(Amelia Earhart)の最期を解明するために結成された国際調査隊は23日、搭乗機の残骸を示す証拠は何も見つからなかったと発表した。

 調査を終えた「歴史的航空機の発見を目指す国際グループ(The International Group for Historic Aircraft RecoveryTIGHAR)」はウェブサイトで「現地調査の常であるように、私たちは答えよりも多くの問いを携えて帰還した。劇的で決定的な発見をできなかったことにはもちろん失望しているが、これにひるまず、イアハート機を捜し出し、その残骸を回収できるよう引き続き力を尽くす」と述べている。

 乗っていた双発機ロッキード・エレクトラ(Lockheed Electra)が墜落した後、イアハートは一定期間生存していたとする説を検証するために調査隊が捜索したのは、太平洋上にあるキリバス領ニクマロロ(Nikumaroro)島周辺。

 今月3日から始まった捜索では、ビデオ撮影と超音波探知機によるデータ収集が大量に行われた。技術的な制約で現場では再生できなかった高解像度ビデオを現在分析中で、専門家らに検証を依頼しているという。

 女性による初の大西洋横断飛行など数々の記録を残したイアハートは1937年、ナビゲーターのフレッド・ヌーナン(Fred Noonan)と共に赤道上ルートで地球一周飛行の途上だった。同年7月2日、米カリフォルニアに帰還する最後の長距離飛行を前に、ハウランド(Howland)島で給油するために現パプアニューギニアを飛び立った後、行方不明となった。当時のフランクリン・ルーズベルト(Franklin D. Roosevelt)米大統領が命じた数回の捜索も甲斐なく、2人の痕跡は何も見つからなかった。

 24日、米グーグル(Google)はお馴染みの検索サイトのロゴで、イアハート誕生から115周年を記念した。(c)AFP