【12月27日 AFP】アルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の空港で、毒ヘビや絶滅危惧種を含む247匹の動物を詰めたスーツケースを機内に持ち込もうとしたチェコ人の男(51)が逮捕された。地元メディアが26日に報じた。

 事件があったのは今月7日。イベリア航空(Iberia Airlines)のカウンターでマドリード(Madrid)便の搭乗手続きをした男の手荷物のスーツケースをX線検査した空港職員が、中に生き物のように動く物体を発見。スーツケースを開けたところ、透明のプラスチック容器に猛毒のマムシやボアなどの爬虫(はちゅう)類や軟体動物が詰め込まれていた。このうちの2匹は既に死んでいた。スーツケースを機内預け荷物扱いにしていれば、大半が酸欠で同じ運命をたどっていた可能性がある。

 一部は絶滅危惧種で、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、Convention on International Trade in Endangered SpeciesCITES)で保護の対象となっていた。

 男は密輸未遂容疑で起訴された。有罪になれば最大で禁錮10年が科される。背後には外来種を狙う密輸組織が絡んでいたと考えられている。(c)AFP