【12月6日 AFP】(写真追加)米航空宇宙局(NASA)は5日、宇宙望遠鏡「ケプラー(Kepler)」が初めて、太陽系外のハビタブル・ゾーン(生命生存可能領域)で地球型の惑星を確認したと発表した。

   「ケプラー22b(Kepler-22b)」と名づけられたこの惑星は、ケプラー打ち上げから間もない2009年3月に、その光のゆらめきが確認されているが、NASAはこのほど、「ケプラー22b」が恒星の前を3回、横切ったことを確認。その存在が初めて確認された。

   「ケプラー22b」の公転周期は290日。地球からは600光年の距離にあり、大きさは地球の2.4倍で「巨大地球型惑星」に分類される。地表温度は約22度とみられるが、岩石惑星、ガス惑星、氷惑星のうち、どの分類に属するものかは不明。

 今年5月にも、フランスの天文学チームが生命存在の必須条件を備えた岩石型の系外惑星「グリーゼ581d(Gliese 581d)」を確認している。8月にはスイスの天文学チームが地球から36光年の距離にある惑星「HD 85512 b」が主星のハビタブル・ゾーン内にあることを確認している。NASAによると、これらの惑星の主星は太陽よりも小さく温度も低い。

 一方、これまでに太陽系外のハビタブル・ゾーンで確認された地球型惑星のなかで、「ケプラー22b」は最も小さいという。

 だが、条件が全て揃っているからといって、ただちに「ケプラー22b」での生命の存在を意味するわけではない。惑星に生命が存在するため必要な水、適温、大気が保たれるには、恒星からの距離が適切でなければならない。

 これまでにケプラーは計2326個の系外惑星や系外衛星を確認しているが、このうち生命が存在する可能性があるものは48個だという。(c)AFP/Kerry Sheridan

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