【9月20日 AFP】1963年にジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)米大統領が暗殺された数か月後に未亡人の故ジャクリーン・ケネディ(Jacqueline Kennedy)さんに行われたインタビューの録音テープを、初めて米テレビABCニュース(ABC News)が13日、放送した。

 このなかでジャクリーンさんは、各国首脳やホワイトハウスでの生活の感想を率直に語っている。これによると、ジャクリーンさんはフランスのシャルル・ドゴール(Charles De Gaulle)大統領(当時)や後にインド首相となるインディラ・ガンジー(Indira Gandhi)氏が好きではなかったようだ。

 インタビュアーの歴史家のアーサー・シュレジンガー(Arthur Schlesinger)氏に、ジャクリーンさんは「ジャック(ケネディ大統領)と結婚したとき、ドゴールは私のヒーローだった」と語った。

 だが、夫が大統領に就任して間もない1961年5月のフランス訪問で実際に会ったドゴール大統領は「悪意に満ちていた」ため、ジャクリーンさんはドゴール大統領だけでなく、フランス人全般が嫌いになってしまった。

「フランス人は大嫌い。感じが悪いし、いつも自分が一番大事なのよ」(ジャクリーンさん)

 ソルボンヌ(Sorbonne)大学で学び、フランス語も堪能なジャクリーンさんにして、このフランス批判だ。

 ジャクリーンさんを怒らせたのは、ドゴール大統領だけではなかった。インディラ・ガンジー氏についても、「厳しいうえに強引で、最悪な女性」と評している。 

 さらにジャクリーンさんは、当時の米公民権運動指導者マーチン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King Jr.)牧師は「ペテン師だ」と夫のケネディ大統領に言ったことがあると告白した。

 ジャクリーンさんは1994年、1冊の回顧録も残さずに死去したが、ケネディ大統領就任50周年を記念して、ジャクリーンさんのインタビューをまとめた書籍『Jacqueline Kennedy: Historic Conversations on Life with John F. Kennedy(ジャクリーン・ケネディ:ジョン・F・ケネディとの生活に関する歴史的会話)』が今月、娘のキャロライン(Caroline Kennedy)さんによって出版される。(c)AFP

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