【1月19日 AFP】23年間続いた強権体制が崩壊したチュニジアで17日に挙国一致の新内閣が発表されたが、野党勢力の4閣僚が18日、就任を辞退した。新内閣をめぐっては、与党の主要閣僚が留任したことへの民衆の怒りが高まっている。

 辞退したのは、保健相に任命された野党指導者ムスタファ・ベン・ジャーファル(Mustapha Ben Jaafar)氏ら4人。うち3人は、ジン・アビディン・ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)前大統領政権を崩壊させたいわゆる「ジャスミン革命」を主導した出身母体の労働組合が新内閣の承認を拒否した後、就任辞退を発表した。

 閣僚名簿が発表された17日には、同国各地で、ベンアリ前大統領率いる与党立憲民主連合(Constitutional Democratic RallyRCD)の政権離脱を求めるデモが行われ、首都チュニス(Tunis)では警官隊がデモ隊に催涙ガスを発射する事態に発展した。

 国営通信TAPによると、RCDは、明らかな生き残り策として、ベンアリ前大統領を正式に除名。フアド・メバザア(Foued Mebazaa)暫定大統領とモハメド・ガンヌーシ(Mohammed Ghannouchi)首相は同党を離党した。だが、同首相のほか、RCDの7人の閣僚が内相や国防相などの要職に留まるという事実は変わっていない。(c)AFP/Dario Thuburn

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