【2月13日 AFP】(記事更新)国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、以下IOC)は12日、2010年バンクーバー冬季五輪リュージュ男子1人乗りの公式練習で、グルジア代表のノダル・クマリタシビリ(Nodar Kumaritashvili)が激突事故を起こし、死亡したと発表した。

 IOCのジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長は「われわれは亡くなった選手の家族、友人、チームメイトのことを最初に考えた。今回の悲劇は、大会に影を落とした」と語った。

 21歳のノダル・クマリタシビリは、競技会場となるウィスラー・スライディング・センター(Whistler Sliding Centre)のトラックのゴール付近、高速になるポイントの一つで事故を起こした。

 目撃者によると、クマリタシビリは時速145キロの速さで壁に激突した後に宙に放り出され、鉄柱に激突したという。顔から出血し、意識を失ったクマリタシビリは即座にストレッチャーで運び出されたが、搬送された病院で死亡が確認された。

 事故を受け、大会関係者は13日の男子1人乗り予選が予定通りに行われるか決まっていないと話しており、グルジア代表チームは参加辞退を検討しているとされている。(c)AFP/Chris Wright