【7月5日 AFP】2009年のアカデミー賞8冠を達成した映画『スラムドッグ$ミリオネア(Slumdog Millionaire)』に出演したインドの子役俳優アズルディン・モハメド・イスマイル(Azharuddin Mohammed Ismail)君(11)とその家族が3日、スラム街を出て新居に引っ越した。

 同映画の監督ダニー・ボイル(Danny Boyle)氏とプロデューサーのクリスチャン・コルソン(Christian Colson)氏が設立した基金「Jai Ho Trust」が4日明らかにした。

 引っ越し先は、ムンバイ(Mumbai)市内サンタ・クルーズ・ウエスト(Santa Cruz West)地区ある23平方メートルのアパート。3日夜、基金側からアズルディン君にアパートの鍵が手渡された。

 アズルディン君の両親は、モンスーンの時期を迎え、スラムのトタン小屋での暮らしは不安だったと、引っ越しに安堵しているという。

 アパートの所有権は、現在は基金に帰属するが、18歳に達した時にアズルディン君に譲渡される。同基金はヒロインの幼少期を演じたルビーナ・アリ(Rubina Ali)ちゃん(9)についても、アパート購入を進めている。

 アズルディン君一家は、映画の大ヒット後もスラム街に住んでいたが、市当局は6月、アズルディン君らの家を違法住宅にあたるとして撤去していた。(c)AFP