【6月26日 AFP】ポルトガルのマデイラ島(Madeira)で開催していた国際捕鯨委員会(International Whaling CommissionIWC)年次総会は25日、デンマークが求めた自治領グリーンランド(Greenland)沖での年間10頭のザトウクジラ捕獲枠について、商業捕鯨禁止の方針を変えず、結論を先送りすることを決めて閉幕した。

 捕鯨国と反捕鯨国との溝が埋まらないなか、IWCの新議長に選出されたチリのCristian Maquieira政府代表は会見で、IWCの役割について疑問を呈した。「IWCが何者で、何をすべきかについて、コンセンサスを再構築する必要がある。この疑問に対し、見解が別れる陣営が少なくとも2つ存在している」
 
 日本の政府代表に同行した水産庁の森下丈二(Joji Morishita)参事官は、IWCは来年までに商標捕鯨の一部再開を認めるべきだと語った。「認められない場合、IWCの将来は極めて不確かなものになるだろう」(c)AFP