ドーピング撲滅を狙うツール・ド・フランス
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【7月3日 AFP】2008ツール・ド・フランス(2008 Tour de France)開幕を5日に控え、大会総合ディレクターを務めるクリスティアン・プリュドム(Christian Prudhomme)氏は、信頼性が問われている大会が今回はドーピングスキャンダルなく行うことができると確信している。
95回目を数える世界最大の自転車ロードレースでは、サイレンス・ロット(Silence-Lotto)のカデル・エヴァンス(Cadel Evans、オーストラリア)、ケースデパーニュ(Caisse d’Epargne)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)らがマイヨ・ジョーヌ候補に挙げられている。
3週間にもわたる過酷なレースでは伝統的なプロローグがなくなるなど多くの変化が見られ、レース序盤の1週間は革新的なものになるが、ドーピング疑惑によりミカエル・ラスムッセン(Michael Rasmussen、デンマーク)が大会途中にチームを解雇されるなど汚点のついた2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)を受け、大会を中傷する人も数多くいる。また、現在はチームの運営側が違うものの、2007年大会でドーピング問題で物議を醸しだしたとしてアスタナ(Astana)チームが大会に招待されず、所属する前回大会王者のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)は欠場を余儀なくされた。
プリュドム氏はAFPのインタビューに対し「長い間、ツール・ド・フランスはできる限りのことを行っており、ドーピングの可能性は年々小さくなってきている。我々は大きな大会の主催者としての能力はあるが、自転車競技を規制する立場にはおらず、そうなりたいとも思わない。また、反ドーピングの規則や対策とともにドーピングに立ち向かう決意がある。それがほとんどのチーム、ほとんどの選手にあることを信じている」と語っている。
意図されたものではないが、今回は革新的なものとして国際自転車競技連合(International Cycling Union、UCI)ではなくフランス自転車連盟(French Cycling Federation、FFC)後援のもとでレースが行われる。長年、UCIプロツアーと反目しあう大会主催者のアモリ・スポール・オルガニザシヨン(Amaury Sport Organisation、ASO)は、他の主要大会主催者と共にプロツアーから手を引いている。ラスムッセンがレース前の反ドーピング検査を怠ったことをUCIが承知していたにもかかわらず2007年の大会に出場したという問題が持ち上がり、UCIとASOの関係はさらに悪化していった。
フランス政府の協力の下、今レースはFFCのイベントとして開催され、ドーピング検査は世界反ドーピング機関(World Anti-Doping Agency、WADA)の支援を受けてフランス反ドーピング機関(Agence Francaise de Lutte contre le Dopage、AFLD)が行う。プリュドム氏は「AFLDは独立機関であり、そういったものを求めていた。反ドーピングコードを尊重し、WADAの支援もある。我々は彼らの必要とする道具が全てそろっていることを確認するくらいだろう」と語った。
今大会が自転車ロードレース界の新たなスタートになりうるとの見解を出したプリュドム氏は「自信はある。後半戦が完全に台無しになった昨年(2007年)の大会と同じ状況になるのを防ぐためにできることは全部やった。AFLDはプロの仕事をするだろうが、私はチームや選手の姿勢に変化があると信じている」と話し、万全の体制で臨むことを誓った。(c)AFP/Jean Montois