【2月22日 AFP】英警察当局は現地21日、サッカー元イングランド代表のポール・ガスコイン(Paul Gascoigne)氏を精神保健法により拘束および隔離したと発表した。

 イングランドのニューカッスル(Newcastle United)やトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)、スコットランドのグラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)、イタリアのラツィオ(SS Lazio)などで活躍したガスコイン氏は、英北東部に位置する故郷のニューカッスル(Newcastle)郊外、ゲーツヘッド(Gateshead)のホテルに滞在していたが、健康状態を憂慮され抑留されることとなった。

 ノーサンブリア(Northumbria)警察は「昨晩(現地水曜)、滞在している40歳の男性に関して報告を受け、当局はゲーツヘッドのヒルトンホテルに向かいました。今回の事件で怪我人は無く、男性は精神保健法の下で抑留されました」とのみ発表し、ガスコイン氏の関与の否定もしなかった。

 ガスコイン氏が1泊していたのみで警察の到着までに一切のトラブルはなかったとしたヒルトンホテルの女性広報は、事件について「彼の滞在は1泊でした。水曜(20日)の朝にチェックインしていました。実際のところヒルトン側からではなく、警察から電話がありました。警察からの電話を受け、我々も力添えをできて満足でしたし、我々が困惑するようなことや不正なことは起きていません。彼は警察の到着と共に平和的に付き添われていきました。慎重に扱うべき状況だと受け止めています」と語っている。

 警察当局はヒルトンホテルで拘束された男性が20日未明にニューカッスルのマルメゾンホテルで別の事件に関与していたことを発表し、広報官は「宿泊客が他の宿泊客に対し乱暴な態度を取っていると2月20日水曜日の午前4時24分にニューカッスルのマルメゾンから通報がありました。その男性は警察官と話し合い、ホテルから立ち去りました」と経過を説明している。

 90年サッカーW杯イタリア大会の準決勝、西ドイツ(当時)戦でイエローカードを受け、チームが決勝進出を果たしても自身が出場できないと知り涙を見せたことで有名なガッザ(Gazza、ガスコイン氏の愛称)は、飲酒の絡んだケンカ騒ぎなど、これまで常軌を逸した言動でいくつもの問題を起こしている。(c)AFP