第44回金馬賞の最有力作品は『ラスト、コーション/色・戒』
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【12月7日 AFP】台湾のアン・リー(Ang Lee)監督の新作スリラー『ラスト、コーション/色・戒(Lust, Caution)』が、8日に開催される第44回金馬賞(44th Golden Horse Awards)授賞式で最多部門を獲得すると予測され、注目を集めている。
『ラスト、コーション』は中国語版アカデミー賞とも称される同賞に11部門でノミネートされ、リー監督自身も特別監督賞にもノミネートされている。
作品賞にノミネートされたのはこのほか、オーストラリアを舞台にした移民のドラマ『The Home Song Stories』、香港を舞台にしたスリラー『Eye in the Sky』、中国の農村部を舞台にしたコメディ『Getting Home』、台湾の警察を風刺した『What on Earth Have I Done Wrong?』の4作品。
監督賞でリー監督に挑むのは、『Eye in the Sky』のヤウ・ナイホイ(Yau Nai-Hoi)、『Protege』のイー・トンシン(Yee Tung-Sing)、『The Sun Also Rises』のチアン・ウェン(Jiang Wen)の3人。
「『ラスト、コーション』は、ノミネート作品の中でも出来栄えが際立っているので、作品賞と監督賞では最有力候補だ」と批評家Liang Liang氏は語る。また同Steven Tu氏は、チアン監督がリー監督の最大のライバルとしながらも、「これは台湾の映画賞で、リー監督は台湾でとても人気があり映画もヒットしているので、リー監督が有利だ」としている。
『ラスト、コーション』は9月に行われた第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)で金獅子(Golden Lion)賞を獲得しており、リー監督は『ブロークバック・マウンテン(Brokeback Mountain)』で2006年のアカデミー賞最優秀監督賞を受賞している。
『ラスト、コーション』が圧倒的な強さを見せる中、シンガポール作品の活躍も目立っている。ジャック・ネオ(Jack Neo)監督の『Just Follow Law』が3部門にノミネートされているほか、ロイストン・タン(Royston Tan)監督の『881』も1部門にノミネートされている。『Just Follow Law』主演のGurmit Singhは、『ラスト、コーション』のトニー・レオン(Tony Leung)、『The Detective』のアーロン・クォック(Aaron Kwok)、『Getting Home』のチャオ・ベンシャン(Zhao Benshan)とともに主演男優賞にノミネートされている。
レオンとクォックは、史上初となる3度目の主演男優賞を狙っているが、第二次世界大戦中の上海(Shanghai)を舞台に、日本側の協力者を演じたレオンが有力と批評家は見ている。「レオンは演じる人物の影の部分と愛情への欲望を巧妙に演じている。主演女優よりも大幅に出番が少なかったが、役に深みを与えている」とLiang氏は語る。
その主演女優が、レオンを誘惑し殺害しようとするスパイを演じたタン・ウェイ(Tang Wei)。主演女優賞にノミネートされているが、『The Home Song Stories』のジョアン・チェン(Joan Chen)との接戦になると見られている。チェンは、『ラスト、コーション』にもレオンの妻役で出演しており、そのほかにも多くの作品でタンとチェンは共演している。
Liang氏は、露骨な性描写が話題となっている『ラスト、コーション』で、新人として印象的な演技を見せたタンが受賞すべきだと述べている。Tu氏も「ジョアン・チェンは間違いなく良い女優だが、ナイトクラブで歌う移民という役はチェンにとっては簡単で、映画自体もありきたりだ」とタンの受賞を予想する。そのほか主演女優賞にノミネートされているのは、『The Knot』のリー・ビンビン(Li Bingbing)と『Kidnap』のレネ・リウ(Rene Liu)の2人。
7部門にノミネートされた『The Home Song Stories』は、2人の子どもとともに香港からオーストラリアへ移住するチェン演じる主人公の愛と生活を描いたもの。2008年のアカデミー賞外国語映画賞部門にオーストラリア代表作品として出品されることが決まっている。
本年の同賞は、最優秀監督賞にノミネートされていた中国作品『トゥヤーの結婚(Tuya's Marriage)』と『Blind Mountain』が辞退したにもかかわらず、香港勢よりも中国勢が優勢だと見られている。この2作品の辞退に関しては、公式な説明はなく物議を醸し、地元メディアは台湾と中国の間の政治的な問題が理由だと報じた。
すべての部門で計36作品がノミネートされている同賞は、アカデミー賞のような形式を取っているが、カンヌ映画祭などと同様、それぞれの受賞作は審査員が決定する。(c)AFP/Amber Wang
『ラスト、コーション』は中国語版アカデミー賞とも称される同賞に11部門でノミネートされ、リー監督自身も特別監督賞にもノミネートされている。
作品賞にノミネートされたのはこのほか、オーストラリアを舞台にした移民のドラマ『The Home Song Stories』、香港を舞台にしたスリラー『Eye in the Sky』、中国の農村部を舞台にしたコメディ『Getting Home』、台湾の警察を風刺した『What on Earth Have I Done Wrong?』の4作品。
監督賞でリー監督に挑むのは、『Eye in the Sky』のヤウ・ナイホイ(Yau Nai-Hoi)、『Protege』のイー・トンシン(Yee Tung-Sing)、『The Sun Also Rises』のチアン・ウェン(Jiang Wen)の3人。
「『ラスト、コーション』は、ノミネート作品の中でも出来栄えが際立っているので、作品賞と監督賞では最有力候補だ」と批評家Liang Liang氏は語る。また同Steven Tu氏は、チアン監督がリー監督の最大のライバルとしながらも、「これは台湾の映画賞で、リー監督は台湾でとても人気があり映画もヒットしているので、リー監督が有利だ」としている。
『ラスト、コーション』は9月に行われた第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)で金獅子(Golden Lion)賞を獲得しており、リー監督は『ブロークバック・マウンテン(Brokeback Mountain)』で2006年のアカデミー賞最優秀監督賞を受賞している。
『ラスト、コーション』が圧倒的な強さを見せる中、シンガポール作品の活躍も目立っている。ジャック・ネオ(Jack Neo)監督の『Just Follow Law』が3部門にノミネートされているほか、ロイストン・タン(Royston Tan)監督の『881』も1部門にノミネートされている。『Just Follow Law』主演のGurmit Singhは、『ラスト、コーション』のトニー・レオン(Tony Leung)、『The Detective』のアーロン・クォック(Aaron Kwok)、『Getting Home』のチャオ・ベンシャン(Zhao Benshan)とともに主演男優賞にノミネートされている。
レオンとクォックは、史上初となる3度目の主演男優賞を狙っているが、第二次世界大戦中の上海(Shanghai)を舞台に、日本側の協力者を演じたレオンが有力と批評家は見ている。「レオンは演じる人物の影の部分と愛情への欲望を巧妙に演じている。主演女優よりも大幅に出番が少なかったが、役に深みを与えている」とLiang氏は語る。
その主演女優が、レオンを誘惑し殺害しようとするスパイを演じたタン・ウェイ(Tang Wei)。主演女優賞にノミネートされているが、『The Home Song Stories』のジョアン・チェン(Joan Chen)との接戦になると見られている。チェンは、『ラスト、コーション』にもレオンの妻役で出演しており、そのほかにも多くの作品でタンとチェンは共演している。
Liang氏は、露骨な性描写が話題となっている『ラスト、コーション』で、新人として印象的な演技を見せたタンが受賞すべきだと述べている。Tu氏も「ジョアン・チェンは間違いなく良い女優だが、ナイトクラブで歌う移民という役はチェンにとっては簡単で、映画自体もありきたりだ」とタンの受賞を予想する。そのほか主演女優賞にノミネートされているのは、『The Knot』のリー・ビンビン(Li Bingbing)と『Kidnap』のレネ・リウ(Rene Liu)の2人。
7部門にノミネートされた『The Home Song Stories』は、2人の子どもとともに香港からオーストラリアへ移住するチェン演じる主人公の愛と生活を描いたもの。2008年のアカデミー賞外国語映画賞部門にオーストラリア代表作品として出品されることが決まっている。
本年の同賞は、最優秀監督賞にノミネートされていた中国作品『トゥヤーの結婚(Tuya's Marriage)』と『Blind Mountain』が辞退したにもかかわらず、香港勢よりも中国勢が優勢だと見られている。この2作品の辞退に関しては、公式な説明はなく物議を醸し、地元メディアは台湾と中国の間の政治的な問題が理由だと報じた。
すべての部門で計36作品がノミネートされている同賞は、アカデミー賞のような形式を取っているが、カンヌ映画祭などと同様、それぞれの受賞作は審査員が決定する。(c)AFP/Amber Wang