【8月23日 AFP】コンゴ(旧ザイール)のビルンガ(Virunga)国立公園で21日、マウンテンゴリラ(Mountain Gorilla)の赤ちゃんが生まれた。この公園内では最近、ゴリラ5頭が殺されるという衝撃的な事件があったばかりで、赤ちゃんの誕生は絶滅の危機に直面するマウンテンゴリラの存続にむけたひさびさの明るいニュース。うまれた赤ちゃんに名前はまだない。

 アフリカ大陸の野生保護プログラム「ワイルドライフ・ダイレクト(Wildlife Direct)」の責任者は22日、「国内のゴリラ保護区では1月以来、9頭のマウンテンゴリラが殺されており、ゴリラの保護活動は最近35年間で最大の危機を迎えている。しかし、21日のマウンテンゴリラの出産は、絶滅の危機に直面するこの種を存続させるための重要な1歩といえる」との声明を発表した。 

 コンゴ(旧ザイール)の自然保護団体ICCNの南部ビルンガ地区の責任者は「7月に発生したゴリラの集団殺害は世界を震撼させたが、マウンテンゴリラ自身が種の存続のため必死に戦っていることは明らかだ」と語る。

「ICCNはすべての野生保護団体と協力してゴリラの保護対策を強化していく。職員を増員して監視を強化する」(同責任者)

 7月には、マウンテンゴリラの家族4頭が同時に殺害され、数日後に5頭目のメスも遺体が発見された。さらに、一緒にいたゴリラの子どもも殺されたと見られている。

 ビルンガ国立公園は自然公園としてはアフリカ大陸で最大規模を誇り、国連教育科学文化機関(ユネスコ、United Nations Educational, Scientific and Cultural OrganizationUNESCO)の世界遺産にも指定されているが、国内外の民兵組織やコンゴ(旧ザイール)の政府軍兵士がしばしば侵入し、公園の一部を占拠することも珍しくない。マウンテンゴリラは同公園で最大の呼び物のひとつだが、公園内では野生動物の密猟が後を絶たない。(c)AFP