【8月21日 AFP】米映画大手のパラマウント・ピクチャーズ(Paramount Pictures)と米アニメーション制作会社ドリームワークス・アニメーション(DreamWorks Animation)は20日、次世代DVDの対立する2規格のうち、東芝(Toshiba)などが推進する「HD-DVD」方式の単独採用を発表した。ソニー(Sony)などが推進する「ブルーレイ・ディスク(BD)」方式からは撤退することになる。

 これにより、パラマウント・ピクチャーズ、ドリームワークス・アニメーション、ドリームワークス・ピクチャーズ(DreamWorks Pictures)、パラマウント・ヴァンテージ(Paramount Vantage)、ニッケルオデオン(Nickelodeon Movies)、MTVフィルム(MTV Films)などがリリースする作品は今後、「HD-DVD」方式のみの販売となる。これにはドリームワークス・アニメーションの大ヒット映画『シュレック3(Shrek the Third)』も含まれる。

「HD-DVD」方式の採用を決定した上記各社は採用理由について、技術と製造コストに優れている点をあげた。

 パラマウント・ピクチャーズのブラッド・グレイ(Brad Grey)会長兼CEOは、「高品質で低価格なHD-DVDは、消費者にとって最も望ましい次世代DVDであると同時に、わが社にとっても賢明な選択だ」と語った。

 東芝の藤井美英(Yoshihide Fujii)執行役上席常務は「パラマウントとドリームワークス・アニメーションが、HD-DVDが家庭での娯楽にもたらす価値と将来性を理解していることの現れだ」と述べ、パラマウントの決断を歓迎した。

 1970年代後半のビデオ規格争いの再来とも言われる今回の対立は、映画並みの高品質映像や双方向エンターテインメントなどを市場に送り出すこととなった。

 ブルーレイ陣営は最近、米レンタル大手ブロックバスター(Blockbuster)や米小売り大手ターゲット(Target)の支持を得て、HD-DVD陣営に対し優位に立っていた。(c)AFP