【シャルムエルシェイク/エジプト 3日 AFP】保養地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で、イラクの安定化を協議する外相級会議が2日間の日程で3日から開催される。

 イラクの復興支援と安定化が主要議題だが、米・イランの外相会談が実現するかにも注目が集まっている。実現すれば、両国の直接対話は約30年ぶりとなる。

■イラク側は経済的支援も期待

 会議を前に、イラクのバルハム・サレハ(Barham Saleh)副首相は、「中東および世界各国がイラク支援を目的に結集する重要な会議となる。これを、イラクが闘争や対立から脱却し1国家として団結する機会としたい」と、会議への期待を示した。

 また、近隣諸国からのさらなる支援を要請するとともに、「われわれに『失敗』の選択肢はない」と述べ、イラン、米国双方に、国際社会と協調してイラク復興を支援するよう呼びかけた。

 一方、イラクのバヤン・ジャビル(Bayan Jabir)財務相は、サウジアラビアやエジプトに対し、400-500億ドル(約4兆8000億円~6兆円)にのぼるイラクの債務を帳消しとすることを期待すると語った。同財務相は、サウジアラビアについては、200億ドル(約2兆4000億円)債務のうち約80%の救済を期待するとしている。

 イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相も2日、国際社会の支援を改めて呼びかけた。「債務削減のみならず、イラクの民主化政治プロセスおよびテロとの戦いへの支持を取り付けることも、国際社会によるイラク支援の目的の1つだ」

■中東地域の安定化にはイラクの治安解決が不可欠

 一方、コンドリーサ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は、イラク安定化会議出席のためエジプトに向かう機内で、「中東地域の安定化にはイラクの安定、統一、民主化が不可欠だ。中東全体の不安要因となる不安定なイラクは、皆が望むものではない」とのメッセージを伝えたいと述べた。さらに、「近隣諸国は、暴力を終息させるという使命をまっとうする責任がある。さもなければ、自国の安全も脅かされることになる」と、会議参加各国に釘を刺した。

 アラブ連盟(Arab League)のアムル・ムーサ(Amr Mussa)事務総長の側近によると、イラクの近隣諸国も、治安対策を焦点とした会議を4日に開催する予定している。すでに事前協議を行っており、国民和解プロセスにイスラム教スンニ派(Sunni)武装勢力を参加させる方策についても協議中だという。

 写真は2日、シャルムエルシェイクで会談するマリキ首相(左から4人目)らイラク代表団とライス長官(右から3人目)ら米代表団。(c)AFP/MIKE NELSON