【マニラ/フィリピン 23日 AFP】フィリピン外務省の23日発表によると、身元不詳の武装グループがナイジェリア旗を掲げた貨物船をだ捕、フィリピン人乗員24人を誘拐したもよう。

 ナイジェリア当局の当初の発表では、ナイジェリア旗を掲げた貨物船Baco号から連れ去られたのはフィリピン人乗員6人のみとされていた。しかしこの発表の後に行われた記者会見で、フィリピンのEsteban Conejos外務次官が船舶会社からの情報として、被害者が24人であることを明らかにした。

「事件の詳細が明らかになった。問題の貨物船に乗り込んでいたフィリピン人乗員は、全部で24人。大西洋からナイジェリアのデルタ地帯に向かう途中、武装グループが船を襲撃。17人のフィリピン人乗員がワリ(Wari)の村に連れ去られたとの情報を得ている。現在、船はワリ沖合に停泊中。乗員の内訳は、船長1人、一等航海士1人、機関士複数人、技師長、料理人2人、ならびに一般船員と聞いている。船の所有者が無線での連絡を試みているが、現時点で誰も応えるものがいないことから、乗員24人全員が人質にとられているとみるのが妥当だろう」

 24人のうち、船長と士官の7人が船内で拘束され、17人の一般船員が村に誘拐されたとみられている。

 Conejos外務次官の話では、武装グループからの要求は今のところないもよう。フィリピン政府はすでに現地に担当官を派遣しており、ナイジェリア側の交渉人と、これから対策協議に入る。

「被害者の安全な解放に向けて協議中である。23日現在、全員の安全が確認されている。船内の食糧備蓄も充分で、村からの補給も行われている。食料や処遇の面でも、船員は無事と聞いている。フィリピン政府としては、解放を楽観視している。ナイジェリア政府の協力体制も万全である」

 Baco号はナイジェリア旗を掲げているものの、所有者はドイツ・ハンブルク(Hamburg)に拠点を置く。ナイジェリア領海内でフィリピン人が誘拐されるのは、この半年間で2度目となる。事態を憂慮したグロリア・アロヨ(Gloria Arroyo)大統領は22日、ナイジェリアへの出稼ぎを控えるよう国民に呼びかけた。

 写真は東アジアサミットでのアロヨ大統領(1月15日撮影)。(c)AFP/HOANG DINH Nam