【5月10日 AFP】2025年から新形式で行われるサッカークラブW杯(FIFA Club World Cup)について、各国のリーグや選手協会が、日程の調整が行われなければ法的措置も辞さない構えを国際サッカー連盟(FIFA)に示していることが分かった。

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 AFPが確認したFIFAのジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長宛ての書簡では、サッカー界の国際カレンダーは「飽和状態を超えている」と指摘されている。書簡はワールドリーグス・アソシエーション(WLA)と国際プロサッカー選手会(FIFPro)が出した。

 FIFAは即座にこれに反応し、調和の取れた日程で選手の健康を保証すると明言。「当大会の決勝から各国内リーグのシーズン開幕までに十分な時間を設けることや、選手の健康を守るため最低中3日の試合間隔が確保されるべきであることを考慮し、クラブW杯の日程は国際マッチカレンダーと調和の取れたものに設定されている」と説明した。

 WLAとFIFProは書簡で、参加クラブが32チームに拡張されることで国内リーグに「経済的損害」が生じ、選手たちへの負担も「限界を超える」と指摘。FIFAにクラブW杯の日程再考と2030年までの国際カレンダーに関する協議再開を求め、問題解決に正式に取り組むことを拒否された場合は、法的措置も検討するとした。

 来季はすでに各主要大会で規模の拡張が決まっている。欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)とヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)では、1次リーグが現行の6試合から8試合に増加。両大会とヨーロッパカンファレンスリーグ(UEFA Europa Conference League)の出場枠も全て36チームに増える。

 2025年のクラブW杯は米国で6月15日から7月13日までの日程で行われる。(c)AFP