【6月28日 AFP】米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は27日、FOXニュースを相手取り、ドナルド・トランプ大統領との今月の電話内容を故意に誤報したことにより名誉が毀損(きそん)されたとして、7億8700万ドル(約1100億円)の損害賠償を請求する訴訟を起こした。

訴訟は、FOXが法人登記されているデラウェア州の裁判所に提起された。

訴状は、トランプ氏とニューサム氏は米東部時間7日早朝に電話で話したが、ロサンゼルス全域で行われている移民・税関執行局(ICE)の取り締まりに対する抗議については触れなかったとしている。

同日午後、トランプ氏はニューサム氏の意向に反して、抗議に対応するため数千人の州兵をロサンゼルスに派遣するよう命じた。

トランプ氏は10日のホワイトハウスでの記者会見で、ニューサム氏と「1日前に」話したと語ったが、ニューサム氏はXでこの主張を否定。「電話はなかった。ボイスメールもなかった」と書き込んだ。

これに対しFOXのニュースキャスター、ジェシー・ウォッターズ氏は、ニューサム氏が電話についてうそをついていると主張。

一方、FOXのジョン・ロバーツ記者は、ニューサム氏がうそをついていることを証明するためトランプ氏が自身に電話記録を送ってきたと語った。ただスクリーンショットでは、電話は7日に行われたことが示されている。

ニューサム氏は放送局MeidasTouchに対し、FOXからの批判には慣れているが、今回の件はメディアとして「一線を越えている」と非難した。(c)AFP