■バーバレラのブーツを履いて

「サンローラン」の新デザイナーのアンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)がブランドをよりセクシーに変化させている中、同ブランドは前シーズンのコレクションを発表する際、テイラーを挑発的な映像に起用した。

 だがテイラーはパリコレクションにおける最年少モデルではない。イスラエル人モデルのソフィア・メシェナー(Sofia Mechetner)は2年前、「ディオール」のオートクチュールで脚光を浴びた際、まだ14歳だった。

 また37メートルの宇宙ロケットを中央に登場させた今年の「シャネル」の華々しいショーにおいても、テイラーは最年少ではなかった。ラガーフェルドの8歳になる名づけ子で、すでにランウェイの常連であるハドソン・ケーニッヒ(Hudson Kroenig)は、ポリ塩化ビニル製のロケットが10メートルも打ちあがり、ドライアイスの煙がグラン・パレ(Grand Palais)の屋根にまで届くショーにおいて、90人ものモデルが出演する中、フィーチャーされていた。

 ラガーフェルドは、ストリートスタイルと宇宙的モチーフを「シャネル」のクラシックなスタイルとミックス。モデルたちは60年代のSFヒロイン「バーバレラ(Barbarella)」風のふっくらしたヘアに、キラキラした銀色のブーツを合わせた。何人かのモデルはドレスの下にツイードのバミューダパンツを穿いており、それは宇宙旅行にはもちろん、「サイクリング」にもぴったりだとラガーフェルドは語った。(c)Fiachra GIBBONS/AFP