【6月13日 MODE PRESS】カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は1983年、ココ・シャネル(Coco Chanel)の死から10年後に「シャネル(Chanel)」のデザイナーに就任した。当時を振り返って、ブランドの再生を任されるのは名誉というよりも挑戦だったという。

 「(デザイナー就任は)人々から大変な名誉だと言われていましたが、私が就任したときはそれほど名誉ではありませんでした。いろんな人に『やめておけ、あのブランドは死んでいる』と言われましたからね。私は、それが挑戦であるから気に入ったのです」と語る。

 今や「シャネル」はカールの美意識を体現するものとなっており、そんな中で好きなようにビジネスを動かすことができる自身の力が、まるで“神のよう”だという。「今や私は私の仕事を神のように行うことができる。贅沢の極地です。就任時にシャネルのオーナーが『私はシャネルにそんなに期待していない。うまくいったらそれでいいし、いかなかったらブランドを売るよ』と言っていたこともあり、私は好きなようにできるのです」

 「シャネル」はその後ファッション界に変化を起こし続け、他のどのブランドとも比べることができない存在となった。カールはサンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)紙でさらに「言ってみれば、私はこのようなブランド再生の下地のようなものを作ったのです。その後、グッチ(Gucci)や他のブランドも着手し始めましたが、私が最初だったと思います。しかし、最初であることではなく、それがうまくいくことが重要ですが」と語った。(c)Bang Showbiz/MODE PRESS