【4月27日 MODE PRESS】新人ファッションデザイナーのコンテスト「装苑賞」の第85回公開審査会が26日、東京・新宿にある文化学園で開催された。応募総数1595組の中から、2次審査を通過した16組のファイナリストがショー形式で作品を発表し、コシノジュンコ(Junko Koshino)や丸山敬太(Keita Maruyama)ら人気デザイナー8名が審査を行った。

■グランプリ「装苑賞」は明石祥吾
 
 着物を染色する際に使用する伸子(しんし)にインスピレーションを得たという明石祥吾(Shogo Akashi)は、竹ぐしと2ウェイニットを使い、骨組みのある構築的な作品を発表した。無数の竹ぐしを荒く不規則に張り巡らせることで“衣服の彫刻”を表現した。

 審査員は、「造形化、作り方が上手で、完成度が高かった」「アヴァンギャルドな作品でも、着ているモデルがきれいに見えた」などと評価。

 明石は、受賞の喜びとともに「今までにないアプローチだったので、試行錯誤した。これからも見たことのないものを作っていきたい」とコメント。賞状とトロフィーのほか、賞金100万円やパリの服飾学校への留学権、協賛各社による今後の活動へのサポートを受ける権利などが与えられた。

■佳作1位とrooms賞をダブル受賞
 
 佳作1位とrooms賞をダブル受賞したのは、ラストの16番目に鮮かなプリントで魅せた伴真由子(Mayuko Ban)。「家族衣服」、家族や友人など、自分の日常はファッションになりうるのか?をテーマに、複数の顔をプリントしたユニークでインパクトある作品を発表した。

 「いい意味で思わず笑ってしまう作品。楽しい気分になった」という審査員を務める山本里実(Limi Yamamoto)のほかに、「カラフルでかわいいと思った」「新しい未来の方向性を感じた」というコメントがほかの審査員からも寄せられた。

 ほかには、直線的なものをデザインソースに幾何学的な服に取り組んだ飯塚絵美(Emi Iizuka)は佳作2位に、「衣服解剖」をテーマに服を第一の皮膚と捉えた作品でイトキン賞に輝いた川崎健二(Kenji Kawasaki)がトロフィーを手にした。

■審査員たちの厳しい意見とアドバイス

 構築的なアプローチの作品が多かったこともあり、審査陣からは「どの作品も同じようでつまらなく感じた。もっとドキドキ、わくわくするようなものが見たい」という厳しい意見や、「皆テーマやアイデアは素晴らしいが、素材選びやパターン化など実際の“ものづくり”で差が出るので、そこまで真剣に考えて欲しい」などアドバイスする場面もみられた。

 一方で、「発表までの短期間で、どれだけ成長したのかが見られたことが自分のことのように嬉しかった」「アイデアのかけらを、試行錯誤しながら形にしていると感じた。是非、このまま続けてファッションを盛り上げていってほしい」と評価する声もあがった。また、「歴史的な装苑賞受賞を大きなきっかけに、世界にはばたいてほしい」とエールを送った。(c)MODE PRESS

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装苑賞 公式サイト