【パリ/フランス 20日 AFP】パリの裁判所当局は20日、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)のデザイナー、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)に対して、ブランド『John Galliano』の広告キャンペーンで写真技法を真似されたとして訴えを起こした写真家ウィリアム・クライン(William Klein)氏に20万ユーロ(約3000万円)を支払うよう命じたことを明らかにした。

 今年はじめに国内外の多くの雑誌を飾った問題の広告は、モノクロのベタ焼き写真の周囲を鮮やかな線で縁取りする手法が使われていた。

 パリ民事法廷のクロード・バレ判事は、「この写真はクライン氏の手法を巧妙に借用したもので、許可なしでは違法と言わざるをいえない」としている。

 クライン氏はルモンド紙のインタビューで、「ガリアーノのためになんであんなに醜い写真を撮ったのか?と聞かれて、初めて知った」と語った。そして、それが明らかに自身の手法を盗用したと確信し、64万ユーロ(約1億円)の損害賠償を提訴した。

写真はジョン・ガリアーノ氏(右)とウィリアム・クライン氏(左)。(c)AFP