【12月18日 AFP】フランスのニコラ・サルコジ元大統領(70)が刑務所での「厳しすぎる」環境についてつづった著作が、出版から1週間足らずで10万部売れた。出版社が17日、明らかにした。

リビアの故ムアマル・カダフィ大佐側から選挙資金の提供を得ようとしたとして「共謀」の罪に問われ、有罪判決を受けたサルコジ元大統領は、10月から11月にかけての3週間、刑務所に収監された。

裁判では、実刑5年の有罪判決を言い渡されたが、パリのラ・サンテ刑務所で20日間収容された後、条件付きで釈放された。

サルコジ元大統領は、「悪夢のようだった」と話す刑務所での経験について「囚人の日記」("Le journal d'un prisonnier")にまとめた。216ページの著作では、自身が経験した騒音や低品質な食事といった日常的な苦悩を書いた。

出版社Fayardは、「『囚人の日記』が発売後わずか数日で98,610部を売り上げた!驚異的なナンバーワンだ」と市場調査グループニールセンIQ GfKの販売データを引用し、X(旧ツイッター)で発表した。

サルコジ元大統領は現在、熱狂的なファンに会うため全国を回っているという。

同著では、極右指導者マリーヌ・ルペン氏との会話についても触れ、連携の可能性も示唆しているため、政治的なメッセージの面でも注目されている。

退任後、サルコジ元大統領はフランス右派の裏方として影響力を持つ政治家となり、回顧録や書籍を多く執筆している。(c)AFP