【パリ/フランス 5日 AFP】女子テニス、フランス・ガス・オープン2007(Open Gaz de France 2007)に出場するジュスティーヌ・エナン(Justine Henin、ベルギー)が記者会見を行い意気込みを語った。

 2006年11月のソニー・エリクソンWTAツアー選手権(Sony Ericsson WTA Championships)以降、試合を欠場しWTAランキングにおいてマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)に世界ランク1位を譲る形となり、全豪オープン(Australian Open tennis tournament 2007)を「個人的な理由」で欠場しており、後にピエール・イブス・アーデン(Pierre-Yves Hardenne)との離婚が明らかになったエナンは、離婚に関しては触れなかったが、テニスコートに戻ってこれて素直に嬉しいと語った。

 今大会では8日に行われる2回戦から登場するエナンは「今はとても辛く苦しい時間だけれど、話したいのはテニスのことだけです。私達はとても辛い時期を過ごし、私達だけの中に閉まっておくことが私達の権利であるし、皆さんにも理解してもらいたい。」とテニスのことしか話したくないと主張し続けた。

 エナンは、全豪オープン期間中に練習を再開させており、当初は19日から始まるドバイ・テニス・チャンピオンシップス2007(Dubai Tennis Championships 2007)からの試合復帰を予定していたが「全豪オープンの開催中に練習を再開させたので、どのような状況か見たかったの。ドバイまでは時間がありすぎる。パリに出られるチャンスがあったから、この試合に参加しなきゃと思ったの。パリに戻ってこれて試合に参加できてとても嬉しい。ここには私自身を維持できるものがあるの。」と復帰への経緯を明かした。

■2007年シーズン初戦を迎えるエナン

 エナンは2006年シーズンには、13大会に出場し10回決勝に進み6回の優勝を果たし、またグランドスラムでは4大会全てで決勝へ進出し、全仏オープン・テニス(French Open 2006)では大会3度目の優勝を飾り今までで一番の成績を残した。

 ランキング1位の座を譲り、シーズン最初の試合を個人的な理由で欠場したとしても、エナンは昨シーズンのような活躍をを続けたいと望んでいる。またエナンはまだまだやり残したことはたくさんあり、「もうすぐ(6月)25歳になるし、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)はいつも以上のものだと思っている。」と語り取り損ねたタイトルを一つずつ取ろうと決めている。

 ウィンブルドンはグランドスラムの中で唯一制していないタイトルであり、2001年にはヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)に2006年にはアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo、フランス)に敗れている。「攻撃的なテニスをできるようになったから、昨年のウィンブルドンは前よりも良かった。でもまだサーブやフォアハンドを改善する必要がある。」と話す。

 またエナンは米国のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams)が全豪オープンで活躍を「セレーナは偉大な王者だわ。全豪オープンの前に、復活したいと言っていた。この試合に絶対勝利したかったんだわ。女子のテニス界にとって彼女がトップに返り咲いたことはとても素晴らしいことよ。」と、ウィンブルドンで彼女の存在が脅威になるにも関わらずセレーナを賞賛した。

 今大会にエナンは第1シードで出場し、前回大会の覇者モウレズモも第2シードで出場。さらにはロシアの強豪5人を含む世界ランキング13位までに入る8人が出場する。

写真は、会見に臨むエナン。(c)AFP/CHRISTOPHE SIMON