【5月3日 CNS】上海市にデジタル社会を実感できる「上海都市デジタル変革体験ホール」がオープンした。敷地面積7100平方メートルの中には、デジタルで再現された上海のパノラマが濃縮されている。

 上海が初めて都市のデジタル変革を推進する戦略を打ち出したのは2020年だった。翌2021年には、上海データ取引所が設立された。

 取引所の韋志林(Wei Zhilin)副社長は「この1年、データが産業をアップグレードするための『新しい石油』となるよう推進してきた」と話す。

 今年2月には、中国初のAIパブリック・コンピューティング・サービスが上海で開始され、デジタル変革を必要とする多くの中小企業にとって、AIコンピューティングが「水道水」を使うように簡単になったといわれる。

 上海は2021年末までに約4万8000か所の5G基地局を設置し、その数と密度で中国第1位になった。2023年末には5Gネットワークのカバー率が90%を超える予定だ。

 デジタル化をきっかけにして、上海の産業は高度化してネットワークを形成し、チャンスの扉を開いている。上海では現在、30のネットプラットフォームを使って、全国120万社の企業と861万台の産業機器が結び付いている。

 上海のIT企業トップは「上海には世界から集まった高度な技術を持つ人材と、完全な産業システムがあり、強い集積効果を発揮している。こうした環境がデジタル産業の急速かつ健全な発展を下支えしている」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News