中国・内モンゴルの珍しい自然石、観光や工芸品に活用

10月24日 16:00


江蘇省蘇州市の古典庭園「獅子林」で、料理に似た形の自然石を鑑賞する観光客=2026年1月21日撮影・資料写真(c)CNS/王建康


【10月24日 東方新報】展示会場に足を踏み入れると、鳥や動物を思わせる自然石や、本物の料理と見間違えるほど精巧な石の展示品が並び、多くの来場者が足を止めて写真を撮っていた。9月28日、中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)アルシャー盟で「第22回アルシャー玉・観賞石文化観光イベント」が開幕し、中国各地から収集家や出展者、観賞石の愛好家が集まった。

アルシャー盟は「中国観賞石の街」として知られる。地元で産出されるメノウやゴビ砂漠の自然石、玉石は、自然に形成された独特の形や滑らかな質感、豊かな色彩が特徴だ。人工的な加工を施さなくても、さまざまな形や表情を持ち、自然が生み出した芸術品として親しまれている。アルシャーの観賞石は長年にわたり、地域を代表する観光資源であるとともに、住民の収入向上を支える特色産業となってきた。

同イベントでは、従来の観賞石の展示・販売にとどまらず、文化と先端技術を融合させ、石の魅力を多角的に伝える取り組みが行われた。会場では、音響や照明、映像技術を活用した臨場感のある演出に加え、短編劇やファッションショー、文化をテーマにした舞台公演などを通じて、アルシャーの観賞石の歴史や、それにまつわる物語が紹介された。来場者は、ゴビ砂漠の自然石が持つ独特の文化的魅力に触れることができた。

来場者の劉思琪(Liu Siqi)さんは「以前からアルシャーの観賞石が有名だとは聞いていたが、今日は本物そっくりの形をした石を実際に見ることができた。劇を通じて石にまつわる物語も知ることができ、とても勉強になった」と話した。

展示品には、アルシャー特産のゴビ砂漠の自然石や色鮮やかなメノウ、玉石のほか、モンゴルやエジプトなど海外から集められた観賞石も並んだ。アルシャー盟特色産業発展センターで観賞石・宝玉石産業を担当する姜龍基(Jiang Lingji)氏は、「現在は原石を販売するだけでなく、宝玉石産業の関連分野を広げ、アクセサリーや置物、石を使った絵画などの文化創意製品を開発している。若者にも人気があり、日本や韓国などにも輸出されている」と説明した。

江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)から参加した彫刻家の銭駿(Qian Jun)氏は、来年の干支である午(うま)をテーマに制作した玉石彫刻作品を出展した。銭氏は「玉は磨かなければ器にならないという言葉がある。アルシャー産のメノウは色彩が豊かで、独特の質感を持ち、加工の自由度も高い。観賞石の価値は天然の素材としての美しさだけでなく、制作者が込めた芸術的な発想や文化的な表現にもある」と語った。

イベントは10月15日まで開催された。今回は新たにデザインコンテストやデジタル展示、企業間の商談・連携促進なども取り入れられた。観賞石を観光や文化創意製品の開発につなげ、ゴビ砂漠に根付く伝統的な石の文化に新たな魅力を生み出すことを目指している。(c)東方新報/AFPBB News