中国のサッカー日本代表サポーター、政治を切り離して応援

06月24日 15:11


中国上海のスポーツバーで、サッカーW杯(ワールドカップ)北中米大会の日本対チュニジア戦を観戦する中国人日本代表サポーターたち(2026年6月21日撮影)。(c)Rebecca BAILEY/AFP


【6月24日 AFP】21日に行われたサッカーW杯(ワールドカップ)北中米大会の日本対チュニジア戦で、日本代表の上田綺世選手がループヘディングシュートでダメ押しの4点目を挙げると、中国・上海にある満席のスポーツバーで中国人サッカーファンたちが狂喜乱舞した。

中国は、日本代表サポーターが育ちやすい場所とは決して言えない。日中間では歴史的な恨みが常にくすぶっており、昨年対中タカ派の高市早苗首相が就任して以来、特に緊張が続いているからだ。

だが、スポーツバーに集まった青いユニホームを着た数十人の中国人サポーターたちは、大画面に映し出される日本代表選手の一挙手一投足に釘付けになっていた。彼らの日本代表への愛は、昔からのもので、政治とは完全に切り離されたものだ。

このサポーターグループの代表を務めるファンさん(男性)は、「私たちの世代、つまり1990年代生まれの中国人の多くは基本的に、『キャプテン翼』をはじめとする多くの日本のアニメを見て育った」と説明。

「さらに重要なのは、私たち(日本と中国)はいずれもアジアの一員であるということだ。今の日本代表は、アジアサッカー界の誇りであり栄光を体現していると言える」と付け加えた。

中国代表がW杯本大会に出場したのは、日韓が開催国枠でアジア予選を免除された2002年日韓大会の1度きりで、3戦全敗、無得点に終わった。国際サッカー連盟(FIFA)ランキングも、日本がアジアトップの16位であるのに対し、中国は91位となっている。

長年の日本代表ファンで、このテーマに関する著書もあるフー・ジンユー氏(男性)は、日本には若手の育成やファン文化を支える近代的なサッカーの「エコシステム」が存在しており、今の日本代表は「欧州レベルの競争力」を備えていると指摘。

対照的に「中国サッカー界はいまだもがいており、何が正しい道なのか分かっていない状態だ」と述べた。

ファンさんのサポーターグループのメンバー、ジャスパー・スンさん(男性)はAFPに対し、「中国のサッカーは、ますます閉鎖的になっており、以前ほどオープンではなくなっている」と不満を漏らした。