中国の31カ所のガス貯蔵庫が暖房用供給を確保

11月28日 18:28


相国寺ガス貯蔵庫(2021年11月26日提供)。(c)CGTN Japanese


【11月28日 CGTN Japanese】今年に入り、天然ガス価格が高騰し、史上最高を記録しています。中国各地では11月から暖房供給が始まり、30都市以上で住民向け天然ガスの供給価格が引き上げられました。国家統計局のデータによりますと、11月上旬の時点で、中国の液化天然ガス(LNG)価格は1トン当たり7635元(約13万7349円)で、前年同期比7.3%の上昇だということです。  

 価格の高騰と並行して、国内での天然ガスに対する需要も増えています。中国では広範囲にわたる寒波の影響を受け、北方地域の一部では暖房供給を例年より早めているため、天然ガス供給量は7日以降1日10億立方メートル以上に達し、昨年の同時期より1億立方メートル、10%以上増加しています。  

 現在、中国には天然ガスの供給逼迫(ひっぱく)に備えて31カ所のガス貯蔵庫があり、国家発展改革委員会は、「地下貯蔵庫の運用を段階的に開始して天然ガスの安定的な供給を保ち、全国民に対する冬の暖房供給を保証する方針だ」と明らかにしました。  

 中国で採掘と貯蔵能力が最も高いガス貯蔵庫は西南部の重慶市(Chongqing)の青峰山森林公園に位置する相国寺ガス貯蔵庫です。暖房供給期間には、ここから毎日採掘される天然ガスは中国全国1000万世帯以上の需要を満たすことができます。相国寺ガス貯蔵庫の前身は相国寺ガス田で、1977年から30年以上の採掘を経て、天然ガスの採掘量が埋蔵量の90%を超え、枯渇したガス田となりましたが、このガス田は密封性が良いことから、ここをガス貯蔵庫に改築しました。  

 相国寺ガス貯蔵庫は2013年の運用開始以来、累計で125億4000万立方メートルの天然ガスを注入し、86億立方メートル以上を採掘しました。今年の注入量は42億4000万立方メートルで、3人家族が冬季1日平均1.5立方メートルの天然ガスを利用したとして、2021年の1日当たり最大天然ガス採掘量を2588万立方メートルとした場合、毎日1900万世帯が生活するためのガス需要を保証できるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News