コソボ自治州独立の日程明示訴える、最終地位決定の採決不調を受け

07月22日 11:07


2007年5月9日、アルバニア共和国の首都ティラナ(Tirana)を訪問するコソボ自治州のアギム・チェク(Agim Ceku)首相。(c)AFP/GENT SHKULLAKU


【7月22日 AFP】コソボ自治州のアギム・チェク(Agim Ceku)首相は21日、米ワシントンD.C.で予定されているコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官との会見を直前に控え、コソボ自治州のセルビアからの独立を明示した日程の取り決めを訴えた。  国連(United Nations、UN)安全保障理事会(Security Council)はこれに先立つ20日、米国と欧州各国が求めたコソボ自治州の独立を認める国連決議の採択を、セルビアの強硬な反対とロシアが拒否権発動の構えを崩さないことで打ち切る方針を決定していた。  チェク首相は、同自治州で多数派を占めるアルバニア系住民がこれ以上待つことにへきえきしているとした上で、「安保理でのコソボ自治州の最終地位決定への道筋が不調に終わった。新たな取り組みを模索し提案するべき時期が来た。もう待つことはできない」と述べた。  今回断念された決議案では、セルビアとコソボ自治州の指導者に120日の協議の機会を設けた後、国際機関の査察のもとコソボ自治州の独立を認めるというものだった。これまで両者の協議はすべて不調に終わっている。  安保理の決定を受け、米・露・英・仏・独・伊の関係6か国で構成する問題連絡調整グループが今後、打開策を探る。  セルビアと強い同盟関係にあるロシアはセルビアの承認なしにコソボ自治区の独立を認めない姿勢。ロシアはさらに、国連にコソボ自治区独立を認める権利はないと主張している。(c)AFP