<サッカー UEFA杯>大会史上初のスペイン勢同士の決勝迫る - 英国

05月16日 10:28


写真は、握手を交わすバルベルデ監督(左)とフアンデ・ラモス監督。(c)AFP/CARL DE SOUZA


【グラスゴー/英国 16日 AFP】サッカー、UEFA杯(UEFA Cup)・決勝を16日に控えるエスパニョール(Espanyol)のエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督とセビージャ(Sevilla)のフアンデ・ラモス(Juan de la Cruz Ramos)監督は、決勝の舞台となるハムデン・パーク(Hampden Park)で15日に記者会見を行った。  1985年と1986年にレアル・マドリード(Real Madrid)が唯一達成している同大会の連覇を目指す前回大会の覇者セビージャのフアンデ・ラモス監督は「エスパニョールはセビージャにとって常に厄介な相手であり、個人的にもエスパニョールの地元のライバルであるバルセロナ(Barcelona)でコーチを務めていたことから因縁を感じている。4月29日に行われたリーグ第32節では勝利しているが、過去2シーズンで彼らに勝てたのは唯一その試合のみであり、苦手意識を払拭できたとは言えない」と14日に語り、ブックメーカーのオッズなど下馬評では圧倒的に優勢とされながらも、エスパニョールへの警戒を緩めていない。  一方、エスパニョールはリーグ戦で12位と振るわないながらも2006-07シーズンの同大会ではヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)やベンフィカ(Benfica)など強豪をことごとく破って決勝に駒を進めている。 ■タイトル獲得に並々ならぬ意欲を見せるエスパニョール  バレンシア(Valencia)所属時の03-04シーズンに同大会を制しているフランシスコ・ルフェテ(Francisco Rufete)は「セビージャとの決勝には全てを賭けて臨む」と語っているように、クラブの欧州初タイトル獲得に並々ならぬ意欲を見せている。  また、1987-1988年大会の決勝でレバークーゼン(Leverkusen)に敗れ優勝を逃したエスパニョールで当時プレーしていたバルベルデ監督は「二度もトロフィーがこの手から滑り落ちる光景を見たくない」と19年越しの悲願達成への強い意気込みを口にした。 ■コンディションが不安視されるセビージャ  累積警告による出場停止のジュリアン・エスキュデ(Julien Escude)に代わってハビ・ナバロ(Javi Navarro)がセンターバックの一角に入る事が予想されるセビージャは、エースのフレデリック・カヌーテ(Frederic Kanoute)が慢性的な鼠径部の負傷を抱えおり、またリーグ第34節を終えて首位のレアル・マドリード(Real Madrid)と勝ち点2差で3位につけ1945-1946シーズン以来となるクラブ史上2度目のリーグ優勝の可能性を残し、また決勝進出を決めているスペイン国王杯(Copa del Rey 06-07)と合わせ三冠を目指していることでタイトなスケジュールを強いられており、コンディションが不安視されている。 ■万全なコンディションで臨むエスパニョール  一方、エスパニョールは12日に行われたレアル・マドリード戦でイバン・デ・ラ・ペーニャ(Ivan De La Pena)とラウル・タムド(Raul Tamudo)を温存し、この試合では今大会得点王をほぼ手中に収めているワルテル・パンディアーニ(Walter Pandiani)がハットトリックを達成するなど調子を上げており、史上初のスペイン勢同士の決勝に照準を合わせ、万全のコンディションでセビージャ戦を迎えることが予想されている。  写真は、握手を交わすバルベルデ監督(左)とフアンデ・ラモス監督。(c)AFP/CARL DE SOUZA