シラク大統領、エリゼ宮からアパルトマンに引っ越し - フランス

04月24日 18:42


写真は24日、シラク大統領の新居となるアパルトマン。(c)AFP/PATRICK KOVARIK


【パリ/フランス 24日 AFP】5月で任期満了を迎えるジャック・シラク(Jacques Chirac)大統領(74)は、エリゼ宮(大統領府)からセーヌ川を臨むパリ左岸のアパルトマンに引っ越すもよう。パリジャン(Le Parisien)紙が24日に報じた。 ■ルーブル美術館を臨む好立地  すでにベルナデット(Bernadette Chirac)大統領夫人が、家具などの身の回り品の移動に取りかかっている。新居は広さ約180平米で、セーヌ川越しにルーブル美術館(Louvre museum)も臨める好立地だという。伝統あるエコール・ド・ボザール(Ecole des Beaux Arts)もほど近く、周辺には多数のギャラリーが立ち並ぶ。建物が北向きで、交通量の多い通りに面しているのが難点だという。    シラク大統領引っ越しの情報を得た数人のカメラマンが建物周辺たむろしていたが、ベルナデット大統領夫人の要請を受けて警察が23日に退去を命じたようだ。 ■一大イベントとなる公邸からの引越し  今回の引っ越しは、30年以上を公邸で過ごしてきたシラク大統領にとっては一大イベントとなる。大統領は1974年に首相に就任し、首相府に移り住んだ。その後、18年にわたってパリ市長を務めた際にはパリ市庁舎に、さらに1995年、大統領に就任してエリゼ宮を住まいとするようになった。  アパルトマンへの引っ越し後も、シラク大統領は新居からほど近い議会と、2007年末に同大統領によって設置予定の「Foundation for Ecology and Cultural Dialogue」内に執務室を構えることになる。 ■公開された資産内容  一方、フランス官報は、「大統領の任期満了に際して資産内容を明らかにすること」との1962年制定の法律に基づいて、シラク大統領の個人資産の詳細を公開している。  公開された詳細によると、不動産は南西部Correzeのシャトーが50万ユーロ(約8060万円)、同地域のコテージが6万ユーロ(約800万円)。今回の引越し先ののアパルトマンは夫妻が娘のために1995年に購入したものだという。    絵画やその他所有品の時価は58万ユーロ(約9350万円)、預金額は7万4000ユーロ(約1190万円)。そのほかに、1984年型のプジョー(Peugeot)205を所有する。  写真は24日、シラク大統領の新居となるアパルトマン。(c)AFP/PATRICK KOVARIK